HDRI は 3D シーンのライティングと環境背景に使われる標準的な手法です。AI 生成 HDRI は、素早く環境コンセプトが欲しいときに便利です。たとえば架空のスタジオ、SF 的な室内、製品背景、あるいは実在しないロケーションのムードの方向づけなどが挙げられます。
AI HDRI作成ツールは、生成した正距円筒パノラマから Radiance .hdr ファイルを書き出します。その意味と適用範囲を理解しておくことが大切です。
AI HDRI が得意なこと
AI HDRI が最も強いのは次のような用途です。
- ルックデブと初期のライティング方向出し
- 製品背景の検討
- 架空の室内や SF 空間
- コンセプトアートの環境
- ゲームのスカイボックスや背景のイテレーション
- クライアント向けのムード案を素早く複数出す
ライティング環境を言葉で記述し、生成された球体をプレビューして、一般的な 3D ツールが読み込めるファイルとして書き出せます。
LDR ソースの .hdr とは何か
書き出されるファイルは Radiance .hdr コンテナですが、元となるピクセルは 8bit の生成画像です。つまり環境マップや背景としては役立ちますが、実測のハイダイナミックレンジデータではありません。
次のような用途に向いています。
- 柔らかな環境光
- 背景
- マットな反射
- アートディレクションのプレビュー
- リスクの低いコンセプト作業
次が必要なときは実写 HDRI を使ってください。
- 物理的に正確な太陽の強度
- 強い鏡面ハイライト
- 実測の露出段数
- 製品の最終レンダリングでのライティング精度
この区別を押さえておくと期待値がぶれません。AI HDRI は素早いクリエイティブツールであり、あらゆる実写 HDRI ワークフローの代替ではありません。
インポートする前に、360度ビューアでパノラマをプレビューし、地平線が水平になっているか確認しましょう。
Blender のワークフロー
Blender では次の手順です。
- Shader Editor を開きます。
- World コンテキストに切り替えます。
- Environment Texture ノードを追加します。
- 書き出した
.hdrを開きます。 - 必要であれば Mapping ノードで向きを回転させます。
AI HDRI はムードを素早く探るのに使いましょう。反射がシビアな最終レンダリングでは、納品前に実測 HDRI と比較してください。
Unreal Engine のワークフロー
Unreal では次の手順です。
.hdrを Content Browser にインポートします。- 圧縮を HDR 向きのテクスチャ設定にします。
- テクスチャパイプラインに応じて sRGB を無効にします。
- テクスチャを HDRIBackdrop アクターやスカイ/ライトのセットアップに割り当てます。
AI HDRI はルックデブや環境バックプレートに向いています。太陽光が支配的なリアルなシーンでは、コンセプト段階として使い、後で実測データに差し替えましょう。
Unity のワークフロー
Unity では次の手順です。
.hdrをインポートします。- Skybox マテリアルを作成または更新します。
- Panoramic skybox シェーダー、または HDRP の HDRI Sky ワークフローを使います。
- テクスチャを割り当て、露出と回転を調整します。
ゲームやシミュレーションでは、AI HDRI は最終的な環境アートを作り込む前にビジュアル方向をすばやく検証する手段になります。
このワークフローは AI HDRI作成ツールで試せます。環境を記述して、ワンステップで .hdr まで書き出せます。
プロンプトのコツ
風景だけでなく、ライティングを記述しましょう。
clean product studio, large softbox from upper left, neutral grey cyclorama,
subtle floor bounce, low contrast shadows, 360° equirectangular environment含めるとよい要素は次のとおりです。
- キーライトの方向
- 色温度、または時間帯
- 表面のマテリアル
- 影の柔らかさ
- シーンが室内・屋外・スタジオ・シネマティックのどの雰囲気に見えるべきか
物理的に実測されたライティングが必要なら、極端な太陽の正確さをプロンプトで求めないでください。それは実写 HDRI の仕事です。
おすすめのワークフロー
AI HDRI は早い段階で使いましょう。
- 環境の方向をいくつか生成します。
- それぞれを球体ビューアでプレビューします。
- 最良の候補を
.hdrとして書き出します。 - Blender、Unreal、Unity でテストします。
- 背景/ルックデブとして残すか、最終的な物理精度が必要なら実写 HDRI に差し替えます。
このバランスなら、生成した .hdr をすべて実測のライトプローブと見なすことなく、スピードを得られます。
HDRI・正距円筒 LDR・キューブマップをどう使い分けるかという広いテーマについては、スカイボックス形式の選び方を参照してください。
